一筋筋の眩い金光が、その石碑へ向かって疾走!
「何をやっている!」隣の八字鬍は急に動揺する。
彼は阻止しようとするが、もう遅すぎた。
強大な力が、すぐにその石碑にわずかな揺れを生じる しかし、それを粉砕することはできずに!
「すごく硬いね。」とシンギョクは感嘆する。
隣の八字鬍が一息つくと、彼は胸を叩きながら言った。「道友(どうゆう)よ、気ままにはしないでください。宝物はここにはないんですよ。」
シンギョクは八字鬍を見つめ、「もしここにないのなら、どこにあるの?」と尋ねる。
「もちろんこの辺りだよ!あなたは経験が無いの一目瞭然だ!」と八字鬍は不平を言う。
彼はこの石碑の周りに円を描き、「誰が宝物を隠す場所に碑を立てるの?それはまさに此地無銀三百兩(ここに銀は無い)だよ!」と言った。
「その通りだね!」
八字鬍の指摘により、シンギョクも気がついた。
つまり、ドラゴンヴェインが実に隠した宝物は、この石碑の下にある薬草ではないということ?!
もしそうだとしたら、ドラゴンヴェインではまだ一仕事ある!
「道友よ、これ以上これを取ろうとしないでください。」と八字鬍が道具を取り出しながら言う。
八字鬍の持っている道具は本当に充実していて、思いつくものはほとんど何でも持っている。
「なぜあなたはこんなにこの石碑を引っこ抜くのが怖いの?」とシンギョクは疑問に思った。
八字鬍は目を見開き、「私は宝物を探しに来たのであって、命を捨てに来たわけではない!もし下に何か汚れたものがあったら、それはただの麻烦(めんどくさいこと)だろ!」と言った。
シンギョクは考えてみた、彼の言うことは確かに理に適っている。
もしこの石碑の下に隠されているものが本当の宝物でないなら、冒険する理由は確かにない。
でもシンギョクにとって、このヤインエネルギーは避けるべきものではなく、むしろ彼の修練の聖物だ。
だから、シンギョクは八字鬍のことを無視し、力を込めてもう一度拳を振り下ろした!
「轟ーん!」
この一撃で、ようやくその石碑は少し緩んだ。
「おいおい、道友(どうゆう)さん、なんでそんなに頑固なんだ!」八字鬍は避けつつ文句を言う。