ゼロが砲弾のように火鳥の燃え立つ身体を突き抜けて出て、別の側から姿を現し、重々と山岳の上に落ちた。その衝撃で山石まで硬いまま裂けてしまった。
そしてゼロの手の中には、金赤色の火のようなクリスタルが握られ、跳ねてもがいていた。次に、火鳥が悲鳴を上げ、炎で形成されたその身体がそのまま爆発し、空一面に煙火となって散らばった。
ゼロは数回の飛行でハンセンのそばに戻り、手に握った金赤色のクリスタルをハンセンに投げ渡した。それ以外特に何も言わず、昔のようにハンセンのそばに立っていた。
「咳咳、ありがとう、よ!」ハンセンは顔を赤らめ、いつもゼロをあまり気に入っていなかったが、今ゼロは何も言わずにハンセンがやりたかったことをやってのけた。ハンセンはますます気まずさを感じていた。
ゼロはハンセンに甘く微笑んで、白く整った歯を見せたが、それを以て言葉を以てしたわけではない。
ハンセンは今はそれ以上何も言う時間がなかった。手に持った金赤色のクリスタルは火のように熱く、彼の手が焼けるのも間近だった。彼は即座に古代黒狼の短剣を召喚し、その金赤色のクリスタルに向かって容赦なく斬りつけた。
「超級神生物の炎地帯の鳥を斬殺し、炎地帯の鳥獣の魂を得た。生命遺伝子のエキスを収集することができます。血肉は食べられません。」
その声がハンセンの脳海に響き、ハンセンは興奮のあまり叫びそうになった。まさかまた超級神獣の魂が出るなんて、運が良すぎると言える。
弾丸大の金赤色の生命遺伝子のエキスを手で受け止めると、ハンセンはすぐに考えることもせず、その生命遺伝子のエキスを口の中に放り込んだ。
確かに少し無駄だけど、スーパーゴッドジーンを保存しても意味がないし、他の誰かに売ることもできない。そのまま全部飲み込んでしまうのだ。
「フレイムエリアバードの生命遺伝子エッセンスを摂取し、スーパーゴッドジーン+1……すでにスーパーゴッドジーンは最大値に達しており、これ以上増加することはできません……」
脳海に響いた声とともに、ハンセンのスーパーゴッドジーンはついに最大の100点に達した。驚いたことに、神の遺伝子よりも一足先に完全体となった。
ハンセンは喜び、魂の海の中にあるフレイムエリアバード、つまり新しく得た超級神の獣魂を注意深く観察した。