天気は日に日に寒くなり、ローランの起床時間は日に日に遅くなった。
統治階級に属する彼には、朝寝坊をする権利がある。特に三層に重ねられた天鵞毛のブランケットに覆われた大きなベッドは、一度横になると身体全体が柔らかい感触に包まれ、彼の寝坊癖をさらに増長させていた。
ローランが洗顔を済ませて事務所に入ると、夜莺はとっくにそこで彼を待っていた。
「ほら、あなたの朝食。温かいうちに半分食べちゃったから、もう冷めちゃったわ。」彼女はテーブルの上の半分だけ残ったパンを指して口を尖らせ、まるでここが彼女の領地であるかのような態度を見せた。
「あなたに、王子の前では謙虚に振る舞うべきだと誰も教えてくれなかったのか」とローランが皿をかき分けて事務机の前に腰を落ち着けると、「初めて会った時は、まだ礼儀を守っていたと記憶しているぞ。」
彼は心の底でため息をついた。まさか、このヤツがこんなに図々しい性格だとは思わなかった。アンナのそばにいないときは、自分のところにふらふらと来てはぶらついている。以前は姿を隠していたが、今では他人がいない限り、堂々と事務所を歩き回っており、すらフードすらかぶっていない。
「こんな感じ?」彼女は机から飛び降り、完璧な貴族の礼を捧げた。「あなたが最近、日に日に遅く起きるようになったから、朝食を置いておくだけでも同じだと思って、少し解決してあげました、殿下。」彼女がローランのそばに寄って語りかける。「とにかく、あなたは気にしないでしょ? それに、あなたはその煩わしい礼儀を好きではない、それがわかるわ。」
このヤツは透視能力でも持ってるのか、ローランは心の中で呟いた。そんなことまで見抜けるのか。
彼はため息をついた。「好きにすればいい。ただ、次からは朝食を食べるなら全部食べてくれ。もし食べたくなれば、もう一つ頼むから。」
「遵命、殿下!」彼女はにっこりと笑いながらフードトレイを片手に走って去っていった。
ローランは空白の羊皮紙を広げ、昨日半ばまで書いた設計図を完成させるための準備を始めた。