キム・イルジェたちにとっては何も新しいことではなくなり、興味を引かれることも少なかったが、ハンセンは非常に興味を持って聞いていた。
孫教授の三代にわたり、第一神之保護所内部の植物について多くの研究が進められ、主要なテーマは保護所内部の植物が薬になり得るかどうかの研究であった。
テクノロジーの制約から多くの研究手法が使えなかったが、それにもかかわらず孫教授の一家はこの分野でかなりの成果を挙げていた。
彼らの主要な研究手法は、主に異生物が植物を摂取した反応を観察し、植物を採取した後、様々な実験的な餌として異生物に与えることで、植物が持つ薬効を確認する方法だった。
もちろん、異生物と人間は異なるので、人間が体験する前には、孫教授たちの研究は依然として研究の段階に過ぎない。
しかし、孫教授はハンセンに既に効果を示している研究結果についていくつか教えてくれた。例えば、孫教授の祖父が保護所の植物を使って軟膏を作り、その軟膏は外傷に非常に効果があるという。
このような成果は他にもたくさんあるが、大半は小規模な実験の段階であり、広範囲に普及するには至っていない。
主な理由は、孫教授たちが作り出した漢方薬の効果が連盟が作り出した薬品と比べてそれほど強くなく、副作用があるかどうかを確認することが難しいため、普及には手間がかかる。
ハンセンと孫教授は道中、非常に楽しく話し合い、ハンセンは基本的な知識を少しずつ身につけていく、これが保護区内で何かに役立つかもしれないと思っていた。
また、お亀さんが食べていた植物にも興味があり、それらの植物がどのような役割を果たしているのか知りたいと思っていた。
しかし残念ながら、孫教授は数十年の研究をしているものの、保護施設の世界全体を見れば、彼の研究はまだ始まったばかりであり、孫教授自身も知らない事柄が多い。
ハンセンがその赤果樹について孫教授に説明すると、孫教授もその植物が何であるかはわからず、その効果もさらに不明瞭だった。