シンギョクの言ったことを聞いて、周通は思わず大声で笑い出した。
周りの老人たちも皆、鼻で笑い、シンギョクを見る目は、まるで戯れに跳ねる小道化を見ているかのようだった。
「直接決勝に進むなんて?私が聞いたことないよ。」周通はお茶を一口飲んだ。
「まさに、大言壮語まで発するくらいだ。」
「若輩者で、それほど才能も無いのにまったく嘘ばっかり、老杨、これがあなたの指導した人間だ?」
彼らの言葉を聞いたシンギョクは冷笑を繰り返した。
「直接の決勝への推薦かどうかは、すぐに結果がわかるだろう」シンギョクは杨老を引っ張って、空いている場所に座った。
周通は冷笑しながら言った、「ふところに入りたくても、その場に留まることしかできないのか?本当に推薦があるとすれば、それは私、この会長を通じて実現するものだ。」
「私、この会長がそのことを知らないのに、あなたはどうやって推薦されるの?周通はやや皮肉っぽく尋ねた。
シンギョクが彼を一瞥し、「ある事情については、あなたを通じて行う必要はない」。
周通はハハハと大笑いしながら、「話がうまいな、いい、決勝戦への推薦がどう行われるか楽しみにしているよ!」と言った。
それを言い終えたあと、周通はティーカップを強くテーブルに置いた。
シンギョクも焦らず、かすかに目を閉じて、静かに待っていた。
「シン先生、本当に推薦枠を得られたのですか?」杨老は若干憂慮げに言った。
シンギョクは微笑みながら、「杨老、ご安心ください、私は大言壮語を口にすることは決してありません」と答えた。
「それなら良かった、良かった」杨老は胸を叩いて言い、中国医学大会を非常に重視していることがはっきりしていた。
シンギョクは目を閉じたまま、周囲の気配を感じようとした。
だが、残念なことに、この中国医学会の中では、シンギョクは霊気を全く感じることができなかった。
「中国医学会には薬草さえないのか?」とシンギョクは眉をひそめた。
このいわゆる「中国医学会」とやらは、一体何をやっているの?そこに何の意味があるのだろうか?
時間は一分一秒と流れ、あっという間にもう五時になった。
太陽が傾き始め、空が少しずつ暗くなってきた。