บท 7: 7. 僕も嬉しい
「おい、みんな！クラス1をスパイしてきたんだけど、チョウが怪我したんだ！」息を切らしながら、スパイの役目を果たしていたクラスメイトが飛び込んできた。僕の心は沈み、すぐに聞いた。
「チョウに何があったんだ？！」
「彼らが戦闘シーンの練習をしていて、事故が起きたんだ。」
「今、彼はどこにいる？！」
「まだ教室にいるよ。」
それを聞いた僕は、クラスを飛び出してクラス1へと走った。
「チョウ！」教室に駆け込むと、彼は教室の前に座り、こめかみ近くの眉を触っていた。周りにはクラスメイトがいた。僕は物や人を押しのけて彼の顔を掴み、じっくりと見た。
「大丈夫か？バカ！無茶しないで練習できないのか？本当に死ぬ必要があるのか？」剣を持っている奴に向かって叫んだ。
「大丈夫だよ。彼が剣を振り回して僕の眼鏡を壊したんだ。それで見えなくなってテーブルの角にぶつかっただけだ。」チョウが説明した。
「なんだ、それだけか。予備の眼鏡をかければ解決だな。」僕は安心して言った。
「できないよ。」
「なんで？忘れたのか？」
あり得ない。チョウが何かを忘れるなんて？そんなことはないだろう。
彼は首を横に振った。
「いや、君の足の下にある。」
「え？」
足元を見ると、何かが僕の靴の下で砕けていた。僕は汗をかきながらぎこちなく笑った。クラス1の全員の視線が僕に突き刺さった。
またやらかした...
「ごめんねええええ。」
その晩、僕は放課後にチョウと一緒に歩き、新しい眼鏡を買いに行くために彼を連れて行った。僕が壊したからだ。
「遠くに行かないで。見えないから。」チョウは僕を引き寄せた。静かに歩いたが、それは不快ではなかった。ぼんやりとした世界を眺める彼の顔を見つめると、彼の唯一の弱点が視力であることに気付いた。彼が僕の顔を見えないのは良かった。だって僕は笑いが止まらなかったから。
ついにまた話せたんだ！
突然、チョウの唇が少しだけ上がった。
「何で笑ってるの？」僕は心配になって聞いた。彼が僕の馬鹿みたいな笑顔を見たかと思ったからだ。
「ただ...君が僕のところに走ってきたから。」
「それがどうしたの？」
「本当に...嬉しいんだ。」彼はシンプルに言った。彼はあまり感情を表に出さないが、僕は彼が本当に嬉しそうなのがわかったし、僕も同じだった。
なぜ僕の心はこんなふうになるんだろう？この奇妙でありながら心地よい恥ずかしさは、全然嫌じゃなかった。むしろ、時間がここで止まって、ずっと一緒に歩けたらいいのにと思った...
「ねえ。」
「ん？」
「もうすぐ着く？」
「あっ！」
しまった、瞬間に没頭しすぎてどこに行くかを注意していなかった。
ここはどこだ？
「まさか...道に迷ったのか...」
「へへ、ごめん。」僕は恥ずかしそうに告白した。
「ハルキ！！」バシッ！！！
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