シンギョクはこの三老長に構う気もなかった。とにかく、薬神閣を離れる準備はすでにできていたので、何も恐れることはなかったのだ。
一行の人々は、太陽の下で静かに薬神閣の閣主の帰還を待っていた。
時間はあっという間に過ぎ、あっという間に一時間が過ぎた。
皆、太陽の下で照りつけられ、汗をかいていた。
「この閣主はなぜまだ戻らないんだ」シンギョクはしかめ面をして言った。
隣にいた桃子は、「誰が知ってる? このような大物が時間をかけるのは当然だろう。」と言った。
シンギョクは両手を広げ、まあ、それもそのはずだ、と口にした。
そのとき、ついに一台の車が薬神閣の門口に現れた。
見ると、一台のロールス・ロイスが太陽の光の下で輝いていた。
車が停まると、すぐに二人の男が車から降りて、後ろのドアを開けた。
しばらくすると、一人の少女が車から降りてきた。
少女は一見して17、8歳にしか見えない。雪のように白い肌はまるで凝脂のようで、長く白すぎる腿は極めてセクシーだ。
そして彼女の顔には、年齢に似つかない言葉では表現できない冷たさが漂っていた。
シンギョクはぼそりと言った。「閣主には娘がいるのか?」
「何を馬鹿なことを言ってるんだ!あれが閣主だ!」と隣の人が小さい声で叱った。
シンギョクは驚愕の表情を浮かべ、口を大きく開けた。
この少女がまさに薬神閣の有名な閣主なのだろうか?
「閣主…本当に子供なのか?」シンギョクは思わず言ってしまった。
「もう言ったろう、馬鹿なことを言うな! 閣主はもう60歳以上だ!」隣の人が目を見開いて言った。
これにはシンギョクも更に驚かされた。この少女が実際に60歳以上とは? これは一体どうやって保たれているのだろうか?
「閣主のお帰りをお待ちしておりました!」薬神閣の閣主が足を踏み入れると、すべての人々が一斉に大きな声で叫んだ!
閣主の顔には表情が全く無く、少し冷たさが漂っていた。
人々の礼を前に、彼女はまるで何も見ていないかのようだった。
全員が一斉に閣主のために道を開け、一人一人の顔には崇敬の意味が漲っていた。
シンギョクは少し興味を持った。彼は神識を解放し、閣主の力を探ることにした。