十分後。
「カチャッ」
馬グヌーが歩哨の首を捻じ切った。
彼らは欲しい情報を手に入れた。
ウェンナが通信で言った。「初期の情報が手に入った。基地の警戒範囲は6つのエリアに分けられ、遠くから近くにかけて防衛力が徐々に強化されている。ここがまさしく最外縁だ」
「各警戒エリアには歩哨拠点があり、一人の将校がそのエリアの全ての歩哨を管理している。先ほどの尋問によれば、将校は基地のインターネットにログインすることができる。だから、私たちは歩哨の拠点に到達さえすれば、将校のコンピュータを通じて基地のネットワークを見ることができ、敵の具体的な情報を収集することができる」
「この歩哨はすでに拠点の位置を漏らしている。速やかに行動すべきだと思う」
叶凡は考え込んだ。「遅ればせながら、歩哨の交代には一定の制度がある。せいぜい数時間で、敵はこの歩哨が不自然な死を遂げたことを発見するだろう。しかし、情報が得られさえすれば、露見しても問題ない。なぜなら、海夏の軍隊が大規模に侵攻してきているため、敵の耳目から隠すことはできないからだ。私たちがやるべきことは、暗鸦谷基地の防御措施と軍事力を探り出すことだ」
しかし、ウェンナが行動を成功させれば、カラスの森小町に潜んでいる第13コントローラの皆が露見のリスクを抱えることになるだろう。歩哨が死亡し、外部の人々がカラスの森小町に侵入したのが同じ日であれば、第13コントローラの皆が賭けに出る時間がなかったとしても、敵に疑われる可能性がある。
このような時に、叶凡は理性的な決定を下した。
「行動を許可する。すぐに敵の拠点に向かうべし」
ウェンナはうなずき、死体を処理した後、チームメンバーを連れて行動を開始した。
叶凡は息を吐き出し、画面から視線を移し、第13コントローラのオフィスを見た。彼は微笑んだ。「私の決定は好みから来たものではない。全てはミッションのためだ。これから第13コントローラに連絡すればいいだけだ」
混ざるには、リスクを避けられないものだ。
・・・
まだ夜が明けないうちに、ウェンナたちは歩哨拠点を見つけた。
これはまるでハンターが泊まるような、非常に隠れた森の中の小屋だ。