บท 96: 第100戦

韓瀟は振り返って走り、何度も振り返りながらハイム弾でローチンを狙撃し、風筝のように戦った。

ローチンは走りながら両手を前に突き出し、安定した力場バリアを前方に展開して、一発一発の弾丸を防いだ。弾が当たるたびに波動の白い光が広がった。

力場系の異能力はスナイパーに対して天敵だが、ハイム弾の毒ガスによってローチンの血量は遅いながらも確実に減少していった。また、力場が受けた衝撃の極めて小さな一部がローチンに伝わり、95%以上減衰されて一桁のダメージとなるものの、それでもダメージは確かにあった。

ローチンの怒りは急速に上昇し、殺気が濃密で液化しそうだった...もし本当に殺気が液化したら、彼女は今頃噴水のようになっていただろう。

韓瀟が13発目を撃った時、ローチンは接近戦に持ち込んだ。この風筝戦術で彼女の血量は約100ポイント減少していた。

異能力者は特別な防御能力を持っていない限り、基本的に脆弱だ。ローチンの力場は攻守両用だが、磁気制御鎧で身を守る韓瀟と正面から戦えば、すぐに頭を叩かれることになる。

戦闘が始まるとすぐに、ローチンはこのことに気付いた。

韓瀟は突然折り畳み戦刀を抜き、右手に刀、左手にパワーアームを構え、命知らずのように彼女と衝突した。ローチンは即座に力場を凝縮し、韓瀟の頭上に叩きつけたが、彼の体に薄い金属の鎧が現れ、瞬く間にヘルメットとマスクになった。韓瀟は頭を少し後ろに傾けただけで力場の衝撃を耐えた。右の刀と左の拳でローチンの力場を激しく引き裂き、二人は激しい戦いを繰り広げ、衝突する度に力場が衝撃を受けて白い光の波動が放たれた。

レベル40に近いパンクァンでさえ接近戦で敗れ去ったのだから、ローチンが彼に大きなダメージを与えられるはずもない。しかし、力場異能力の特性は厄介で、予告なく任意の角度から攻撃でき、何度も韓瀟の攻撃を中断させた。

「力場·投！」

韓瀟は突然、膝を無形の力で打たれたのを感じた。

ローチンはこの機会を利用して距離を取り、胸が激しく上下し、肺が燃えるように熱かった。激しい戦闘で体力が消耗し、異能力者は気力の消費が激しく、彼女は何度も体力を絞って気力を補充し、疲れ果てていた。不安と疑念を持って韓瀟を見つめた。

このスナイパーは強すぎる、武道家よりも手ごわい！