このような大規模な軍勢は、一瞬にして無数の視線を引きつけた。
全員が足を止めて、頭を振ってそちらを見た。
シンギョクでさえ例外ではなかった。
直升飛行機から一人の青年が降りてきたのを見た。
青年は風采が上がり、風度があった。
彼の後ろには、二人の老人もついてきた。
シンギョクの目は細められ、無意識のうちにその青年を見ていた。
「内気大師?」
これにはシンギョクも驚かざるを得なかった。
内気大師までもがこの神薬を狙って来る?ここで死ぬのを怖がらないの?
彼も自分と同じように、一般的な内気大師ではないのだろうか?
「韓家の側系、韩一龙。」と、側にいた方悦が突然口を開いた。
「韓家?」とシンギョクは目を見開いた。
彼は急いで方悦の方を見て、「それは京都の韓家ですか?」
方悦は少し驚いて言った、「シン兄は京都韓家を知っているの?」
シンギョクは微笑み、「うん、稀に聞くことがあるんだ。」
方悦は笑いながら言った、「確かに京都の韓家です。しかし、韓家は大家族で、十数の側系があり、韩一龙はその中の一つだ。」
「そうか。」とシンギョクは微笑んだ。
「方小姐、では韓威はどうでしょう?」とシンギョクが続けて質問した。
方悦は驚いて言った、「韓威?それは韓家の若おかみ!その地位は韩一龙と比較することすら許されない!」
「実際には、韓威は韩一龙のいとこです。」
シンギョクはこれ以上言葉を発さなかった。
彼はどう考えても、ここで韓家の人々に出会うとは思わなかった。
すぐに、韩一龙は後ろの二人の老人を連れて歩いてきた。
同じく内気大師だとしても、人々の態度は全く異なっていた。
「韓少爺、お越しいただけるとは思いませんでした。」と最初に声をかけたのは、シンギョクと過去にトラブルを起こした章華だった。
彼はまるで別人のような顔をし、おべっかを使って言った。「韓少爺にお会いできて、私たちは大変光栄です!」
韓一龙は彼を一瞥して、嗤笑し言った。「あなたたちのような武士までここに来られるのだから、私が来ることは何も問題ではないでしょう。」
「はい、はい、はい。」と章華は何も言わずに頷いた。