水龍窟の全ての霊気はほぼ同じで、水に入った人々は皆、無比の喜びを感じている。
シンギョクが水に入った瞬間、何とも言えない暖かさを感じた。
「これは気力集結陣だろう!」とシンギョクは心の中で思った。
自然に出来た気力集結陣が周囲の霊気を集め、そのため水龍窟が長く衰えない理由の一つなのだ!
そのことを思いついたシンギョクはすぐに水に飛び込んだ。
彼はゆっくりと目を閉じ、身体の毛穴を開け、水の中にある霊気を吸収しようと試みた。
間もなく、シンギョクは自分に向かって一点ずつ水が広がっていくのを体感し、しかし彼の身体に触れるとすぐに四方に散開していった。
「やはり!」とシンギョクは大いに喜んだ。
ここは本当に自然にできた気力集結陣なのだ!
この水にある霊気を全て吸収出来れば、基礎期に入ることは何も難しくない!
そのことを思い付いたシンギョクは時間を無駄にすることはなく、すぐに目を閉じ、全身の毛穴を全開にし、周囲からの霊気を吸収した。
瞬時に、全ての水がシンギョクの方に流れてきて、彼に触れた後すぐに散開した。
水がシンギョクに触れた瞬間、水中の霊気は消え失せて、シンギョクの体内に吸収された。
すぐに、シンギョクの周囲には小さな渦が形成された!
周りの人々は彼の方を見て、驚きの色を隠せなかった。
しかし、シンギョクは漠然としていて、貪るように周囲の霊気を吸収していた。
時間が一分一秒と過ぎていくと、水龍窟の水流の速度はずっと速くなった。
そして、その中の霊気の濃度は、シンギョクの想像をはるかに超えていた!
水龍窟は何年もの間に蓄積された霊気を、今やシンギョクが一息に全て吸収してしまった!
昼から晩にかけて、水龍窟の観光客は次第に散っていった。
暗闇の中、シンギョクの身体からは淡い光が浮かび上がっていた。
「ウン!」
深夜2時。シンギョクの身体から突如として一陣の光が放たれた!
一瞬のうちに、シンギョクの細胞は変貌の如く変化した!
彼の肌さえも、その瞬間に滑らかで輝くようになり、一目見ればまるで天神が降臨したかのようだ!
傍に見守っていた姚青は、目を見開いて口をきけないほど驚いていた!