報酬の処理を終えると、傍らで歩き回っていたベネットも腰を下ろし、重々しい声で言った。「このレベルの戦争は当分起こらないだろう。しかし、六カ国が休養を取った後、他の勢力の清算を始め、支配権を固めようとするかもしれない。萌芽が滅んだ後、ダークウェブは残された最大の組織の一つだ。彼らはいずれ我々に手を出すだろう」
韓瀟は興奮した感情を抑え、思慮深い表情を浮かべた。「発言権を握る前は、誰もが自分は善人だと思っているものだ。しかし、当面は六カ国も核爆発の後続災害の処理に追われ、他のことをする余裕はないだろう。災害と言えば、君の避難所プランがちょうど役立つかもしれないな」
ベネットはため息をつき、「永遠に役立つ必要がないことを願うよ...戦争の後、より多くの外部のノマドが庇護を求めてくるだろう。私はプランを加速させ、西洲と北洲にも避難所を建設する予定だ。アンディアの難民は移動が必要で、私も人を派遣して受け入れる。六カ国はこの厄介事を我々に押し付けたがっている」
ブルースターには二つの大きなメインストーリーがあった。一つは萌芽で、すでに彼によって破壊された。これが主要な対立だった。二つ目は避難所の建設で、萌芽戦争と比べると、避難所のメインストーリーは穏やかなペースで、ブルースター全体が安定期に入り、1.0バージョンでは大規模な衝突イベントは予想されない。自身の実力はPlanetのトップに立ち、萌芽を覆滅させた功労者として、基本的に敵はおらず、これからは安定した発展が可能だ。
萌芽メインストーリーは本来1.0を貫く大イベントのはずだったが、今や前期で終わってしまった。今後は小規模な戦いしかなく、混乱を好むプレイヤーは平和を好まないだろうが、韓瀟にとってはいいことだ。彼はちょうど萌芽メインストーリーの具体表現生成権を獲得し、戦争を個々の副本に分割し、プレイヤーの尽きることのない戦闘欲求を満たし、より多くのプレイヤーを引き付けて、地位を更に高めることができる。