チェリーのPOV
チェリーは女の子を睨むような視線で見つめ、本当の表情を見せないように最善を尽くした。
そしてついに、妹が彼女を放した。
「会えてよかった」とローズは言った。
チェリーは固い笑みを浮かべた。「同じように言いたいところだけど、私を子供の頃の家から追い出したのはあなたよ」
彼女は声に含まれる苦々しさを隠せなかった。
「そんなこと言わないで」とローズは懇願した。「ローランドにあなたを許してもらおうと頼んだけど、彼は決心を変えなかったの」
「あなたが女王でしょ。彼は王の夫。決定を下すのはあなたのはずよ」とチェリーは鼻で笑って指摘した。
「本当に会いたかったの」とローズは顔に書いてあるように言った。「長い間会えなかったんだから、喧嘩はやめましょう」
チェリーは自分の哀れな、完璧な妹が嫌いだった。
本当に嫌いだった!
「手紙を書いたけど、返事がなかったわ」とローズは言った。「いつもすごく心配してたの」
「まあ、私が住んでるところじゃ、そういうことをする余裕なんてないわね」とチェリーは悪意を込めて言った。
ローズは弱々しく恥ずかしそうな笑みを浮かべた。「ごめんなさい。そんなこと言うなんて配慮が足りなかったわ」
チェリーは「そうよね」と言いたかったが、それは心の中にとどめ、偽りの笑顔を見せた。「大丈夫よ。私がここにいるってことが大事なのよ。過去のことは忘れましょう」
ローズの目が輝いた。
そのとき、座っていた奴隷の少女が立ち上がった。
「プライバシーをお二人に差し上げます、陛下」と少女は言った。
「ああ、ジャスミン」とローズは言った。「ごめんなさい。妹に会えて気を取られてしまって。ローレンにポーションをありがとうと伝えてね。後で直接挨拶に行くわ。とても気分がよくなったの」
「かしこまりました、陛下」ジャスミンはお辞儀をし、チェリーにも頭を下げてから急いで部屋を出て行った。
「新しい子がいるなんて聞いてなかったわ」とチェリーは言った。
「いいえ、彼女はこの群れの召使いよ。とても素敵な子で、名前はジャスミンっていうの」とローズは植物の手入れをしながら言った。
「会ったわ」とチェリーは素っ気なく言った。「最初に来たときに見かけたの」