章 81: 第81章 私は節操のある軍人です

「氷の肌玉の骨術」の冒頭にはこう書かれている：氷肌玉骨、無垢なる体、あらゆる邪悪は易々と退け、法の侵入を許さず。

口の中に水が入った瞬間、ハンセンは何かおかしいと感じた。しかし、一瞬たりとも躊躇することなく、直ぐに飲み干した。

ハンセンは頭の中で何かがブーンと鳴るのを感じ、シンシャンに心と視線が吸い込まれるような感覚を覚えた。その後、意識は次第に曖昧になっていった。

ほぼ同時に、清涼感のある息が四肢百骸から溢れ出した。「氷の肌玉の骨術」がいつの間にか自然に活動を始めて、その清涼な息がハンセンに冴えわたる清明さを取り戻させた。

「この女、いったい何をしようとして催眠をかけてきたのだろうか？」ハンセンは心の中で冷笑した。しかし顔には何の変化も現れず、以前の迷っている様子をそのまま保つ。

「ハンセン、私の目、きれいだと思う？」シンシャンの声は淡々としていた。

「きれいだ。」ハンセンはやや低い声で答えた。

「それなら私のどこが一番きれいだと思いますか？」シンシャンは再度質問した。

「胸部。」ハンセンは迷うことなく答えた。

「どうして？」シンシャンがさらに問い掛けた。

「大きくて、柔らかくて、弾力があるからだ。」ハンセンはもうろうとした声で答えた。

「みだらなことを…」シンシャンは小声でつぶやいた。これまで何度も戦ってきた彼らの間で、ハンセンが彼女の胸に触れたことは確かにあった。そのことにシンシャンが驚くことはなかった。

「それなら、触ってみましょう。」シンシャンは豊かな胸を突き出して、突然そう言った。

ハンセンはためらうことなくシンシャンの胸に手を伸ばした。シンシャンはすぐさま彼の両手を払いのけ、ハンセンが彼女に完全に催眠をかけられていると確認した。そうでなければ、彼女が自分の胸を触らせると言った時、正常な状態では突然意外な助言を聞いた相手は、完全に催眠されていない場合、瞬間的な考えやためらいがあるはずだ。しかし、ハンセンにはそれが全くなかった。

「私が尋ねるけど、あなたは金貨？」シンシャンの最初の質問に、ハンセンは身震いするほどの冷汗をかいた。

ハンセンは、自分が金貨と関連付けられるなんて思いもよらなかった。しかし考える時間はなく、「違う」と直接答えた。