化学工業部の順番になったとき、カイモは鼻で笑った。「殿下、できるだけ早く本当の責任者を見つけていただきたい、このような会議に2度参加する気はない。」
「……」ローランはこっそりと白目を剥き、リーダーになってから、彼は一部の発言を選択的に無視することを学んだ。錬金術と化学の両方に通じた人材を見つけるのは容易ではない。「二酸の大規模生産については、何か手がかりがありますか?」
「ない」カイモは肩をすくめた。「だからこそ、私は、このプロジェクトに更にエネルギーと手を費やす必要があり、ここに座って時間を無駄にするのではなく。」小さな町に長く滞在していると、彼の話し方にもローラン風語彙が出てくるようになった。「もし報告すべきだとしたら、実験室の人手が不足していて、人が多ければ多いほど良いとしか言えません。また、最近加わった5人は年齢は若いものの、皆機転が効くので、あなたが作った初級教育にはなんとか役に立っています。」
う~ん、首席錬金術師はおそらく自分への言葉や態度が最も無礼な人だろう。しかし、相手の年齢や化学実験に対する熱意を考えると、ローランは特に反感を感じることはなかった。爆発事故に遭い、ナナワによって完全に治療してもらった後、彼が最初にする反応が無心で実験を行うことであり、さらに異なる酸液の味を試すつもりだったというのは、彼の熱狂的な行動力には敵う者がいない。
「それで…あなたは引き続き研究を進めてください、人手の不足はバルロフに対処させるつもりです。」
「そういえば、殿下。」カイモが再び口を開いた。「あなたの書き下ろした『中等化学』は完成しましたか? 私がそれを手に入れて考えることができれば、もっと早く大規模な酸製造方法を考え出すことができるかもしれません。」
「私は授勲式で言いました、あなたが育てた弟子やアシスタントが新設の実験室を埋めることができれば、私はその書籍を提供するつもりです。」ローランは手を広げて言った。実際には、この本は現在まだ一文字も書かれていない。初等化学だけで彼のあまりにも少ない化学知識を根こそぎ奪われてしまった。たとえ頭を絞っても、中等教育化学では数ページの内容をまとめることすら難しいだろう。
第四に登場したのは、建設部長のカール・ヴァンベルトでした。