シンギョクは八字鬍を見つめ、心の中でちょっと興奮していた。
しかし、それを表には出さなかった。
八字鬍がその銅鏡を欲しがっている。なら、この銅鏡は決して凡庸なものではないはずだ。
妖獣の内丹についても、特に見つけにくいものではない。
だから、主導権はシンギョクの手にある。
「銅鏡はもうやめて。でも、私がその2つの銅メダルをあげることは考えられるかもしれない。」とシンギョクが言った。
八字鬍は白目を向いて、「私はその銅鏡が欲しいのだ。銅メダルなど、何のために君と交換する?」
「だったら、いいさ。結局、妖獣の内丹は私が必要としていないからだ。」とシンギョクはぶつぶつ言った。
その言葉を投げかけた後、シンギョクは身を回して去ろうとした。
八字鬍は目を赤くし、その時、突然シンギョクの腕をつかんで、「いいよ, いいよ, 交換する。我々は運命の出会いだ。」と低く呟いた。
言いながら、八字鬍は自分の空間神器の中から内丹を取り出し始めた。
すぐに、八字鬍の手の中には三つの妖獣の内丹と、なんと八本の千年物の薬草が出てきた!
確かに、この八字鬍は嘘をついていなかった。
彼は本当に転生丹の必要な薬草を知っており、この小者の持っている宝物は、確かに想像を超えていた。
「これでよろしいのか?」と八字鬍は、嫌々ながら材料をシンギョクに渡した。
シンギョクは微笑んで、「後で宝物を分けるときに、たくさんあげてあげるから。」と言った。
「それでいい。」と八字鬍はやっと満足した。
シンギョクは彼から材料を受け取り、その後、その2つの銅メダルを取り出して八字鬍に渡した。
「さぁ、この戦利品を分ける時間だ。」 八字鬍は唇をなめて、目を四方に向けた。
見渡す限り、この辺りの宝物は数え切れず、さまざまな法器が至る所にある。薬草もたくさんある。
ただ残念なことに、これらの薬草はすべて薬効を失い、シンギョクにとってはもはや何の価値もない。
二人は一周し、互いに欲しい宝物を選びだした。
八字鬍は貪欲ではあるが、宝物を選ぶときは非常に厳格だった。
普通の宝物など、彼の目にとどまる物ではない。
シンギョクは慌てずに、ただ静かに待ち続けた。