シンギョクは皆と一人一人別れを告げた後、すぐに閣主の居所に直行した。
彼は思わず跳び乗ろうとしたが、幸いなことに、時折と止まった。
「忘れかけてた。」シンギョクは頭をかいた。
彼は下に立って、上に向かって大声で叫んだ、「閣主、私、上あがりますよ。」
しかし、上からは何の反応もなかった。
シンギョクは状況を見て、霊力を起動させ、上空に跳び上がった。
この時、閣主は手を出さなかった。
彼女はまるで予期していたかのように、そこに座って静かに待っていた。
「閣主、薬神閣を出る準備をしています。」シンギョクは閣主に向かって軽く頭を下げて言った。
閣主は頷き、何気なく言った。「行ってしまいなさい。」
シンギョクは少し気まずそうに、咳をした。「閣主、その薬草...先に持って行ってもいいですか?」
閣主は言葉を聞いて、笑い出した。
彼女は手をひらひらと振り、ほほ笑みながら言った。「あなた、また戻って来てしまうわ。」
シンギョクは何かを問いたかったが、閣主が多くを問うのを好まないことを知っていたので、その考えを断念した。
「閣主、私、行きます。」シンギョクは閣主に向かって軽く頭を下げ、そしてそこを立ち去った。
...
今回、シンギョクは姚青を連れていなかった。
彼は空港に行って飛行機のチケットを買い、すぐに京都に向かった。
その時の顔の老爺子は、体調不良で病院に入院していたけれども、異常は何も見られなかった。
彼は家でいつも通りに詰め碁を研究しており、他に趣味は無かった。
顔の老爺子の寿命が近いという情報について、顔若雪は何も知らなかった。
これはシンギョクが二度目に京都へ行くことだった。
そして、今回は前回よりも危険で、何せ今回は戦区をバックにしていないのだから。
さらに重要なのは、顔の老爺子が何かあったら、顔家の人々が、シンギョクを排除することがあり得るということだ。
薬神閣から京都までは近いとは言えず、車での移動時間を加えて、夕方になって、シンギョクとうとう京都に到着した。
彼は空港に立って、心の中で葛藤していた。
今はもう夜の7時で、この時間にゲン家に行くのはちょっと適していないだろう。