迟封の顔色は鉄色になり、さらにはわずかな恐怖も感じられた。
そして周りの人々もすぐに理解した。
この迟封、何気なく自分で認めてしまったのだ。
「まさかこの迟封が師を殺す畜生だとはな!」
「古先生は彼の師匠だけでなく、父親でもあった。こんな人間はまっとうに生きる資格なんてない!」
「恩知らずな奴め、古先生はすぐに教室から追い出せ!」
周囲の声を聞いて、迟封の顔色はますます悪くなった。
怒りに満ち溢れて、彼はすぐさま人々に向かって怒鳴りつけた。「皆黙れ!また無駄なことを言う奴がいたら、まずその奴から殺すぞ!」
「あら、酷評に怒ってるの?」とシンギョクは冷笑した。
迟封はシンギョクをにらみつけ、拳を強く握りしめた。
「この野郎、なんで俺の道を潰したんだ。今日は必ずお前をバラバラにしてやる!」と迟封は歯を食いしばって言った。
シンギョクは冷笑しながら言った。「それができると思ってるのか?」
迟封はすぐに口を閉じ、拳を握って突進した。
「僕と肉弾戦をするつもりか?」とシンギョクは眉をひそめた。
すぐに彼の全身が震え、金色の大閃光が煌めいた。
その後、シンギョクは直接拳を握り、正面から迎え撃った。
「ガシャン!」
耳を貫くような音が、あらゆる角度から広がった。
大きな衝撃が、更には強風を引き起こした。
二人は一ミリも動かず、誰一人として後退しなかった。
迟封は思わず顔色が変わった。
二人の間の境界の差は大きいはずだ。シンギョクが自分と引き分けるなんて?
シンギョクは冷たい目で迟封を見つめ、「ここで戦えば、無関係の者が巻き添えになる。誰もそんな状況になることは望んでないだろう」と言った。
迟封は怒りに燃え、ふと気づくと、シンギョクはいつのまにか道徳的な高地に立っていた。
これにより、迟封は完全に悪者の立場になってしまった!彼が想像した昇進の手段も破壊されたようだ。
「人を殺すのが何か問題でもあるのか」と迟封は冷たく言った。
シンギョクはあざ笑うように言った。「迟封、あんた本当に人を好き勝手に殺せると思ってるの?確かに公式は武士同士の争いには寛容だが、白け者を傷つければ自分の墓穴を掘ることになるよ」。