夏が訪れると、マルグリの内陸船団が辺境の町に到着した。
ローランは女性商人を迎えるために特別にドックに出向き、ついでに彼女が持ってきた商品をチェックした。
最も重要なのは、硝石で、なんと三船分もありました。現在、辺境の町の火薬はほぼ使い果たされており、第一軍の射撃練習も停止していました。リボルバーライフルは部隊への小規模な装備が始まっただけで、実際には弾丸の交換やマズルの保守、弾薬の再装填の訓練にとどまっていました。これらの硝石があれば、ついに実弾射撃訓練を再開することができます。
硝石だけでなく、彼女は約束通りに二船の鉱石インゴットを持ってきました。主に鉄と銅、そして一部のやわらか石の鉱石で、これらの荷物がすべて降ろされるまでには二、三日かかるでしょう。
ローランはまた、蒸気機関を目立つ場所に置き、例によって赤い布を覆い、大きな赤い花をちりばめ、マルグリが受け取るのを待っていました。実際には、西部工業会社は近くの一か月間で何度もつまずきながら最初の蒸気機関を完成させただけで、これは数百のスクラップ部品が利用された結果でした。そのため、ローランはアンナに頼んで、少しずれているスクラップ部品を再加工してもらい、二台目の蒸気機関を予定通りに完成させることができました。
ローランが驚いたのは、マルグリが今回一人で来たのではなく、王都出身の商人団も連れてきたということでした。
商品の引き渡しが完了した後、マルグリたちは、ローランに従って城に戻り、応接室で豪華なランチを楽しみました。
「お殿下、こちらはホーグ、私の古くからの友人で、王都でもトップクラスの鉱業商人です」マルグリは一人ずつ紹介した、「そして、こちらはガモール。彼はマーロンと同じく、ストリングスムーン湾の商人団に所属し、灰色の城と湾を結ぶ海上貿易を主にしています。彼らは皆、蒸気機関に非常に興味があります。私と彼らは長い間知り合いで、彼らにはこれ以上価格を上げて売るのは申し訳ないと思ったので、お殿下に紹介した次第です」